Departure's borderline

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大津園児死亡事故について思うところ

8日午前、大津市で起こった、園児の列に車が突っ込み15人が死傷した事件。この話題が取り上げられるたびに、心が痛みます。

 

この事件の、初期救急対応として、「トリアージ」が使われたそうです。

headlines.yahoo.co.jp

 ドラマの世界(某フジテレビ系救急医療ドラマ)でしか見たことがなかったトリアージ。実際に、使わなければならない状況に立たされた救急隊員の戸惑いと、黒タグを切る判断を下した医師に、ただただ、涙するしかありませんでした。

その夜行われた、保育園側の記者会見は、マスコミの一端に関わる人間として、非常に不愉快極まりないものでした。なぜ、あのような心ない質問を投げかけられるのか。真実を伝える報道に、配慮をしなくてもいいという決まりはあるのか。そう思ってしまう記者会見でした。

 

私の母は、児童養護施設で保母(今ではこの呼び方はしないそう)を長年務め、今は公立保育園の臨時職員として働いています。事故のニュースが全国的に流れ、全容がわかってきた昨日の夜、母と少し電話で話をしました。

「こういうニュースがあると、『保育士にかかる責任の重さ』を改めて感じる。どんな仕事でもそうだけど、特に『守らなければ消えてしまいかねない』命を預かる仕事。保育士に、こどもを最優先に考えない人はいるわけがないよ」

 

その責任と周囲からの重圧に、せっかく志した保育士を途中で辞めてしまう人も少なくないでしょう。また、比例しない低賃金も、明るみに出ているのにもかかわらず改善しません。少子化の進むこの国で、こどもの命を預かる仕事が軽視されるこの流れを、一国も早く止めなければいけないと改めて感じました。

自分ができることは何か、と考えたとき、それは良くも悪くも「マスコミ」が戦っていかないといけない気がするのです。

 

前職は、時事ネタを追いかける記者でしたが、その時の上司に言われた言葉は、今でも私の仕事に対する考え方そのものです。

「俺たちは、ペン1本で、人を地獄よりも、死よりもひどい世界に落とし入れることができる。でも、ペン1本で、その地獄にいる人を救うことだって、日本だけじゃなく、世界だって変えることもできるんだ。それを覚えて、この仕事を誇りに生きなさい。」

マスコミに生きる人間として、もう一度この意味を考え直し、今できる真実の報道をしていきたいなと改めて考えます。